
婚活焼き肉店、婚活酒場としてマスコミにもたびたび取り上げられている店があります。店の名前は六花界、少し前にはオーナーが大繁盛のノウハウ本まで出しています。焼き肉店で婚活?と不思議に思うかもしれません。この焼き肉店、店舗の広さが22坪、実質的には4畳半という狭さです。しかもこの狭い店内に七輪が2つしかない、立ち飲み店です。
つまり、どうやっても隣同士みんなでギュウギュウと寄り添って焼き肉を食べる事になるわけです。この店に焼肉を食べに行けば、一緒になった人たちと親しくなれる。七輪をはさんで、ビール片手にお肉をつつきながら盛り上がれば、そのまま次の店へと誘いやすいかも?連絡先も気軽に交換できそう!ですよね。
とにかくお店が狭いというのがミソ。
立ち飲み店ですから、お客さんがくればドンドン詰め込まれます。気がついたら、隣の人と間近でお話している展開です。狭い空間に男性、女性が至近距離で焼肉しながら会話をかわすのですから、店内は熱気むんむん。にぎやかで活気づいた雰囲気に押されて、内気な女性も人見知りの人も自然と親しくなれるんですね。食べ物の料金もお手頃ですから、気軽に通えます。
最近は婚活居酒屋、婚活バーなんかも話題にのぼっています。ただ、婚活焼肉の六花界の特徴は、お店の人やスタッフがいて男女をカップルにしようとお世話を焼いているわけではないところ、です。狭い店内で同じ釜の飯を食べるというのは、古今東西「親しくなれる基本テクニック」です。
知らない客同士でも会話がはずむ、それが縁結びの店と言われる所以でしょうか。もともとオーナーは「1人で来ても友だちができる店」を考え、大阪出身のノリでお客さん同士トークが盛り上がるよう気を配っていました。すると店で知り合ってカップルになった男女が続出。出会いのきっかけになるお店として有名になり、婚活焼肉店という看板が出来上がりました。その自然さが多くの人に支持されているのかもしれませんね。
考えてみると、婚活とあえて意識しなくても、男女が出会うきっかけはいろいろなところにありそうです。飾らず、自分の気持ちをオープンにしていけばうまくいくかもしれませんね。
人にはパーソナルスペースというものがあります。例えば、知り合ったばかりの人が不自然な形で自分との距離を縮めてきたら、誰でも警戒してしまうものです。本能的に安全な距離を取ろうという気持ちが働いているのです。しかし、婚活焼き肉店のように、近づかざるを得ない理由があれば自然な形で、相手のパーソナルスペースに入り込むことができます。これは婚活パーティーでも活用できます。
相手と心の距離を縮めるには、物理的な距離(パーソナルスペース)で近づく事も有効です。例えばクッキング合コンで片付けや準備の際に手や肩が触れ合ったり、合コンパーティーで周りが騒がしくて声がききとりにくい時に「ん?」と近づいてみたりすると、対面でお話しするよりも速いスピードで打ち解けられます。婚活パーティーの最中でも、近づく理由があればどんどん攻めて行きましょう、ただし不自然になってしまうと警戒されてしまうので注意してくださいね。